論理回路とは?基礎から解説

VIDEO

この内容を動画でも確認できます

YouTubeで動画を見る

論理回路とは

コンピュータの計算や処理は論理演算によって行われている。論理演算とは、0と1のような2値を使って行う演算のことである。コンピュータは0と1の演算だけで全てを処理している。

論理演算を実際に行う回路を、論理回路という。

回路を構成する要素

論理回路は主に6つの要素から構成される。論理回路を表現するときは、MIL記号や真理値表を使う。

MIL記号は、種類ごとに異なる形をした記号である。これらを組み合わせることで、複雑な回路を図で表すことができる。

真理値表は、入力と出力を書いた表である。例えば、ある行が「入力Aが0でBが0のとき、0を出力する」と示す。

論理積、論理和、否定、排他的論理和、否定論理和、否定論理積の6要素と、AND回路を例にしたMIL記号・真理値表。
論理回路を構成する6つの要素と表現方法

論理積

論理積はAND回路ともいい、2つの入力がどちらも1のときに1を出力する回路である。

真理値表では、Aが1、Bが1のときに出力が1になり、それ以外は0になる。式で書くときは、掛け算のような黒ポチの記号を使う。

AND回路のMIL記号と真理値表。入力AとBが両方1のときだけ出力が1になる。
論理積(AND)のMIL記号と真理値表

論理和

論理和はOR回路ともいい、2つの入力のうち少なくとも1つが1なら1を返す回路である。

真理値表では、AとBがどちらも0のとき以外は、全て1を出力する。式で書くときはプラスを使う。

OR回路のMIL記号と真理値表。入力AとBの少なくとも一方が1のとき出力が1になる。
論理和(OR)のMIL記号と真理値表

否定

否定は、2つの入力から出力する回路とは異なり、1つの入力の値を反転するだけの回路である。

MIL記号では三角形と丸を組み合わせた形で表す。この丸の部分が否定を表す。真理値表では、入力と出力が反転していることが分かる。

式で書くときに、Aの上に棒を書くと「否定」の意味になる。

NOT回路のMIL記号と真理値表。入力0に対して1、入力1に対して0を出力する。
否定(NOT)のMIL記号と真理値表

排他的論理和

排他的論理和は、2つの入力が異なるとき、すなわち1と0の組合せのときに1を返す回路である。

真理値表では、AとBの入力が異なるときだけ1を出力する。式で書くときは、プラスに丸を付けた形で書く。

XOR回路のMIL記号と真理値表。入力AとBが異なるときだけ出力が1になる。
排他的論理和(XOR)のMIL記号と真理値表

否定論理和 

否定論理和はNOR回路とも呼ばれ、論理和の否定を表す。論理和が0のとき、すなわち入力がどちらも0のときに1を出力する。

MIL記号では、論理和の記号と、否定を表す丸を組み合わせて表す。式で書くときは、論理和の式の上にバーを書く。

NOR回路のMIL記号と真理値表。入力AとBが両方0のときだけ出力が1になる。
否定論理和(NOR)のMIL記号と真理値表

否定論理積

否定論理積はNAND回路とも呼ばれ、論理積の否定を表す。論理積が0のとき、すなわち入力がどちらも1のとき以外に1を出力する。

MIL記号では、論理積の記号と、否定を表す丸を組み合わせて表す。式で書くときは、論理積の式の上にバーを書く。

NAND回路のMIL記号と真理値表。入力AとBが両方1のときだけ0、それ以外は1を出力する。
否定論理積(NAND)のMIL記号と真理値表

過去問を解いてみよう

平成29年度秋の試験問題を使用する。この問題は、図の論理回路と選択肢の論理式の中から、等しい意味のものを見つける問題である。

図の論理回路は、否定、論理和、論理積の3つの回路の部品を組み合わせて作られている。

平成29年度秋期の基本情報技術者試験午前問23。入力AとBに対するNOT・OR・ANDの組合せ回路と、同じ出力を表す論理式を選ぶ4つの選択肢。
平成29年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問23

解き方は次の3ステップである。

  1. 図について真理値表を書く。
  2. 選択肢についても真理値表を書く。
  3. 図と一致する真理値表の選択肢を答えとする。

論理回路の真理値表を書く

入力をAとB、出力をXとして真理値表を書く。まず、AとBがどちらも0の場合を考える。

最初に現れるNOT回路には0が入るため、NOT回路を通過した後の出力は1になる。次に到達する論理和には1と1が入るため、出力は1になる。

次に論理積に到達する。上の入力はAからそのままつながっているため0であり、下の入力は先ほど論理和から出力された1である。入力が0と1なので、論理積の出力は0になる。下の論理積についても同様に考える。

最後に論理和へ、上下の論理積からの出力である0と0が入力される。論理和なので、この場合の出力は0となり、最終的な出力も0である。

同じように、他のAとBの組合せについても出力を調べる。複雑な図でも真理値表で表すことができる。

過去問の論理回路と真理値表。入力A・Bが00、01、10、11の順に、出力Xは0、1、1、0となる。
過去問の論理回路の真理値表

選択肢の真理値表を書く

式から真理値表を書く場合は、式の中のまとまりごとに列を作ると分かりやすい。

選択肢ア

選択肢アの式のまとまりは、論理積と否定論理積である。それぞれの結果を求める。式全体では、今求めた論理積と否定論理積の論理和になっている。どちらか少なくとも1つが1のとき、出力は1となる。

選択肢アの論理式と真理値表。論理積とその否定の論理和なので、全ての入力で出力Xは1となる。
選択肢アの真理値表

選択肢イ

選択肢イの式は、AとBの論理積と、Aの否定とBの否定の論理積の論理和である。否定の論理積は、AとBの否定がどちらも1になるとき、すなわちAとBがどちらも0のときに1になる。

選択肢イの論理式と真理値表。入力A・Bが00、01、10、11の順に、出力Xは1、0、0、1となる。
選択肢イの真理値表

選択肢ウ

選択肢ウの式は、AとBの否定の論理積と、Aの否定とBの論理積の論理和である。AとBの否定の論理積は、Aが1、Bの否定が1のときに1になる。これはAが1、Bが0のときに1になるということである。もう一つについても同じように求める。

選択肢ウの論理式と真理値表。入力A・Bが00、01、10、11の順に、出力Xは0、1、1、0となり、問題の回路と一致する。
選択肢ウの真理値表

選択肢エ

選択肢エの式は、Aの否定とBの論理和と、AとBの否定の論理和の論理積になっている。このどちらも1のときに、式は1になる。

選択肢エの論理式と真理値表。入力A・Bが00、01、10、11の順に、出力Xは1、0、0、1となる。
選択肢エの真理値表

真理値表を比較する

論理回路の真理値表と、選択肢の論理式の真理値表を比較して、同じものを探す。比較すると、選択肢ウが一致する。したがって答えはウである。

CONTINUE LEARNING

基本情報技術者試験を続けて学ぶ

基本情報技術者試験の一覧へ